ベビーシッターによるわいせつ事件が相次いだことを受け、厚生労働省は来年度から、シッターが起こした事件や行政処分の内容を自治体間で共有するデータベース(DB)を運用する方針を固めた。過去に自治体から受けた事業停止命令などの行政処分歴は利用者にも公開する。
シッターの事業者数は2019年3月末時点で前年から1273カ所増の3250カ所。うち2893カ所が個人で営業している。待機児童問題やマッチングサイトの普及で増加傾向にある。
シッターをするには、都道府県や政令指定都市などへの届け出が義務づけられているものの、保育士のような資格は不要だ。開業のハードルが低い一方で、行政側の監視の目が届きにくいことが課題とされていた。
昨年4~6月にシッターの男2人が相次いで強制わいせつの容疑などで逮捕されたことを受け、厚労省は昨年8月から有識者委員会で再発防止策の議論を開始。有識者委は今月28日、DBによる情報共有やシッターへの行政処分の厳格化などの提言をまとめた。
DBは内閣府が開設した保育・幼児教育サイト「ここdeサーチ」を活用する。自治体が入力する情報は主に事業者やシッターの名前と子どもへのわいせつや暴力事件の概要、確定した刑や事業停止命令などの行政処分の内容だ。
厚労省は各自治体に刑事罰を受…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル